月に1冊以上本を読もう2023:9月は重いと軽いのバランス

2023年9月の読書記録イラスト

重めの本、軽めの本のバランス

去年は本を月に1冊も読んでいないという事実に気づき
「せめて1ヶ月に1冊以上は読みたい!」
と、自分のモチベーションを保つために始めた、2023年の読書記録。9月のまとめです。

久々に買った小説が、期せずして上中下巻とボリューミーだったにも関わらず、先が気になりすぎて一気に読んじゃいました。
おかげさまで次は軽いものが読みたくなり、自然とバランスをとった9月でした。

1冊目:新世界より(下)

1冊目は貴志 祐介さん「新世界より(下) (講談社文庫) 」です。

貴志祐介著「新世界より(下)」感想

先月に引き続き、完結編となる本作を一気読み。
上、中の2巻でひと区切りついた物語は、少年少女として登場した主人公達が成長し、また新たな展開へ向かっていきます。

上中下巻と、かなりボリュームのある作品ですが「ああ、あれは伏線だったんだ!」と思わせる内容が、ここにきてどんどん回収されている展開がたまらない!
上にも中にも戻って読むと、初読時とは違った印象になるのがまた快感。

千年後の日本という設定で、現代の核兵器よりも恐ろしい武器が登場するのですが、その経緯が全くのフィクションという印象ではなく、未来って本当にこうなる可能性もあるよね… と、今の私たちと地続きに感じさせてくれる設定がまたよかった。
武器に限らず、登場する生物や未来の人間が生活している様子など、設定にリアリティを絶妙に感じさせる丁寧で緻密な構成。
もちろん物語の展開や人物の心理描写もしっかり描いているので、本に厚みが出るのも仕方ないかなあ。

大人になり、全く絵空事の物語には興醒めしてしまうところがあるので、ある程度年をとった私にも読みやすいファンタジー小説でした。

2冊目:みんなが、ひとりでいても寂しそうに見えなければいいのに つれづれノート39

2冊目は銀色 夏生さん「みんなが、ひとりでいても寂しそうに見えなければいいのに つれづれノート39 (角川文庫) 」です。

銀色夏生著「みんなが、ひとりでいても寂しそうに見えなければいいのに つれづれノート39」

銀色夏生さんの日記をまとめた「つれづれノート」シリーズ。
昔は大好きで出るたびに読んでいたけど、そういえば途中から何となく読まなくなっちゃったな、最近どんな感じなんだろと、目についた一冊を読んでみました。(なので最新刊じゃないです^^;)

銀色さんの娘カンちゃんはもう独立しているみたい?
あれ、銀色さん一人暮らししてる?
いや東京と宮崎の二拠点生活で、息子サク君はこれから社会人になる様子。

お子さん達大きくなったんだと、久々に出会った先輩の近況を聞いているような気持ちに。

子どもが巣立つ手前の生活の中で「孤独」が印象的な言葉として現れるけど、そこもやはり、銀色さんが先に歩いていた道を私がこれから通るんだろうなーと。
そして、タイトルでも端的に表れているように、その孤独に対する感性が稀有な人だと再確認。

ちょうどコロナ禍真っ只中の時期に書かれたもので、銀色さんが当時日々感じたことなども、ネットではなく紙媒体で読めるのがいい塩梅だなあと思いました。

今月のまとめ

8月に続いて今月は「新世界から」を読了することができました!
ここ数年は役に立ちそうなハウツー本や、知りたいことを学ぶ本を読むことが多かったので、純粋な物語体験にワクワクドキドキしました。

年齢を重ねると、経験したことがそれなりに増えるから、没入できる物語を見つけるのも難しく感じていて。
そういう意味では、つれづれノートも私にとってちょうどいいタイミングだったから、少し先の母親としての未来像を重ねて共感しつつ読めたんだなあと思います。

そんな訳で、もしおすすめの小説やエッセイなどありましたら、教えていただけるとうれしいです。
今月も徒然とした読書記録を読んでいただきありがとうございました!

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